Paradise and Lunch

(What's So Funny 'Bout) Peace,Love and Understanding
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中川五郎 @ 横浜 伊勢佐木町 ジョンジョン


今年の6月にもここ「ジョンジョン」で五郎さんの歌を聴かせてもらったが、前回と違って、今回はメッセージをたっぷりと含んだ歌が多くセレクトされた。五郎さんはMCで、"昔歌っていた歌が、今とてもリアリティがある"と語っていたが、確かに冒頭の「いつのまにか」「自由についてのうた」などは、まさに今の空気にぴったりとあっていて怖いほどだった。

かつて五郎さんはセットリストは、お客さんの層や会場の雰囲気で決めると言っていた。ピース・マークが飾られた70年代の香りを強く残しているお店の雰囲気もあるのだろうが、やはり益々キナ臭くなってきている今の時代を反映しているのだろう。開演前に小さな手帳にセットリストを書き留めていたのがとても印象に残った。

"ああどうすれば男の耳を傾けさせられるのか"
このような投げ銭のバー・ライヴではそれこそ多様なお客さんが来る。ジョンジョンのように気さくなマスターが居てオープンな雰囲気なら尚更だろう。本来、歌でメッセージを伝えるにはより広い層に聴かれることが望ましいはずだ。しかし、時にはなかなか耳を傾けてくれないお客さんがいるのも事実である。今回、後半でやや歌い難そうな場面もあったが、五郎さんは物ともせず、本来の歌詞とダブル・ミーニングで「License To Kill」を歌ってくれたのには、胸のすく思いだった。結果として、ある程度"口を閉じさせた"のは天晴れであった。そして、久し振りに聴く十八番の「ブルー・スカイ」を挟んで「時代は変わる」「腰まで泥まみれ」まで、五郎さんは一切休憩なしの熱演となった。

01. 愛と平和と思いやり /(What's So Funny 'bout) Peace,Love and Understanding?
02. いつのまにか
03. 自由についてのうた
04. 25年目のおっぱい
05. ファーブルさん
06. ある街に図書館がありました
07. 運命運命運命
08. あの子は山超え谷超えやって来る
09. へんな夢
10. 言葉
11. お手並み拝見
12. 大きすぎる力を手に入れて / License To Kill
13. ブルー・スカイ / Blue Sky
14. 時代は変わる / The Times They Are a-Changin'
15. 腰まで泥まみれ / Waist Deep In The Big Muddy

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吾妻光良 & The Swinging Boppers @ 横浜元町クリフサイド


クリフサイドは横浜元町の商店街の外れ、外人墓地側にある1946年開業のダンスホールである。今でも現役で営業している歴史的建造物のダンスホールを一度は訪ねてみたかったのだが、今回バッパーズのライヴと言う、またとない機会を得ることが出来た。

外観は勿論、内装は今では見ないような意匠が随所に施され70年近い歴史の重みが伝わってくる。やはり作り物ではないホンモノにしか醸しだすことができない雰囲気がそこにはあった。

ダンスホールにあるステージはおそらく観賞するというよりは、ダンスのための楽団が演奏するのだろうか、あまり段差がない作りになっている。今回はステージ前がダンス・エリアのように広くスペースが取られていたが、シャイなバッパーズ・ファンにはややハードルが高かったか。



さて、ライヴはいつも通り2部構成で進行した。定番曲はもちろんのこと、横浜ならではの「中華Baby」や「嫁>誰マン」のメドレーが聴きものだった。しかし、何と言っても白眉はアンコールで披露された「物件に出物なし」だろう。久し振りにセット・リストに上げられた今回は2015年ヴァージョン「物件に手抜きあり」として、早速、旭○成建材が読み込まれ"過去の工事にクイは残る"のリリックに大喝采となった。



(1st set)
01. Things Ain't What They Used to Be > T-Town Blues
02. Good Morning Judge
03. 中華Baby
04. Photo爺い
05. 嫁の里帰り > 誰がマンボに"ウッ!!"をつけた
06. やっぱ見た目だろ
07. Gumbo de Twitter

(2nd set)
01. やっぱり肉を食おう
02. あの娘のうちは千葉よりむこう
03. 俺達相性いいぜ
04. しかしまあ何だなあ
05. I am Wine
06. 150〜300
07. On The Sunny Side Of The Street
08. 誕生日には俺を呼べ

E1. 物件に出物なし2015 (物件に手抜きあり)
E2. ごみの日来るまで
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Sardine Head @ 月見ル君想フ
サーディン・ヘッドのフリー・ライヴに行ってきた。チャージ・フリーと言っても、1st /2nd ともフル・セットの完全レギュラー仕様だ。しかもオープニングはホンクのクニオさんの初DJ、ライティングは OVERHEADS 助川さんのリキッド・アート付きの充実ライヴである。限定120名の場内はテーパーたちのご自慢の機器が林立し、満員の入りとなった。



オープニング曲は「Yellow Tale」。ギターとリズム隊が激しく絡み合うスリリングなサウンドに圧倒される。一方で「Color Color」のように時間がゆっくりと流れていくような美しい音色のギターも印象に残った。



とにかく抜群の演奏技術を持つメムバー4人。フュージョンやプログレのような側面も見せながら、ジャム・バンドならではのグルーヴ感を堪能した。全編を通した美しいライティングも刺激的だった。感謝。



Set1
01. Yellow Tale
02. Spiral
03. Struggle
04. Beg
05. Color Color
06. Goose Bumps

Set2
01. No Leaf
02. Untitled
03. Spaceman's Eyes
04. Rogers
05. Rise Sunrise
06. Creep
07. Interlude 2
08. Trip Om
09. Encore: Killidish Dance
10. Blow Ripple













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Peter Barakan's LIVE MAGIC @ 恵比寿ガーデン・プレイス


昨年に引き続き LIVE MAGIC の Vol.2 が開催された。Peter Barakan の名前が冠されているとおり、この音楽フェスティヴァルはオーガナイザーの趣味が全面に出ていることもあり、お客さんはアーティストを聴きにくるのは勿論だが、まずはピーターに絶大な信頼感を抱いている方が殆どだろう。本当に音楽が好きな方が集まっているので会場の雰囲気も良い。そんなファンの期待に応えてステージの進行もピーターがアーティストを紹介する形になっているのが他の音楽フェスにはないスタイルだ。

■Oki Dub Ainu Band
彼らのライヴをホールで聴くのはおそらく今回が初めてだと思う。日本屈指の沼澤・中條のリディム・セクションに強烈な内田直之のダブが絶妙に重なり合い、静と動のメリハリのあるサウンドが実に刺激的だった。開演前、会場にランキン・タクシーの姿を見かけたが、期待通りスペシャル・ゲストとして登場し「誰にも見えない、匂いもない」を披露してくれた。この曲をバンド編成で聴くことができたのは嬉しい。



■I'm With Her
米国のルーツ音楽、特にブルーグラスを忠実にフォローしている米国の女性三人組。決して知名度の高いアーティストではないが、熱心な米国音楽ファンの暖かい声援に包まれて質の高いパフォーマンスを聴かせてくれた。ジム・クローチやジョン・ハイアットの曲を取り上げるなど年配層は思わず頬が緩む。米国の若い女性でもこんな音楽を演るバンドがいるのかと感心したが、盟友の"米国のパイカヌみたいだ"の迷言に妙に納得した。



■Gurrumul
彼の音楽は今回初めて接したが何とも不思議な雰囲気が漂っていた。風貌に似合わない優しい歌声は何となくポリネシアの音楽にも聴こえる。やはり出身が先住文化を持つオーストラリア北部のエルチョ島だからだろう。普通のギターをそのままサウスポーに持ち替えて弾く奏法と独特の音色は類型を見ない。まだまだ世界には未知の音楽があるのだ。



■Marewrew
アイヌの伝統的なウポポは実に魅力的な音楽である。プリミティヴな音楽(といって良いのか)の持つパワーが物凄く、メムバー自ら言うように目を閉じて聴いているとトランス状態を味わうことができる。以前、輪唱ウコウク、いわゆるアカペラのワークショップに参加したことがあるが、実際に声を出すとその魅力は倍増する。後半はオキも4人に加わり盛り上げてくれた。



■Tin Pan with 久保田麻琴 & 小坂忠
本来であれば、ポール・バレル & フレッド・タケット with ティン・パンとして登場するはずだったが、残念ながら来日が叶わず、急遽、久保田麻琴と小坂忠がスペシャル・ゲストとして参加することになった。ある年齢層には大きくアピールする面子なので、会場はこの日一番の混み具合だった。

パーマネントで活動しているユニットではないが、ひとたび音を出せばバンド全体から熱いグルーヴを発する。とにかく個々の存在感が大きく、オーラすら漂っていた。鈴木茂の予想外の歌の上手さと随所で聴かれたニュー・オーリンズ・テイストが印象に残った。来日できなかった二人と天国のローウェル・ジョージに捧げた「Dixie Chicken」の手慣れ感はさすがだったが、アンコールなしで、さらっと終演してしまったのにはやや物足りなさも感じた。

01. Queer Notions
02. 花いちもんめ
03. The House Of Blue Lights
04. ほうろう
05. 機関車
06. Dixie Chicken
07. バイ・バイ・ベイビー

■Jonathan Scales Fourchestra
スティール・パン、ドラムス、ベースの珍しい編成の三人組。ゴリゴリのファンクと浮遊するようなスティール・パンの音色の相性が妙に良い。スティール・パンのこんな使い方は初めて聴いたが、クールなのに熱いグルーヴに脱帽。



■Dayme Arocena
若さよりも貫禄を感じさせる若干22歳のキューバ出身のディーヴァ。キューバ音楽にジャズやゴスペルの要素を巧みに取り入れ、彼女ならではの世界を繰り広げていく。泥臭さよりも洗練されたサウンドは時折カサンドラ・ウィルスンの肌触りを感じた。インテリ層に好まれそうな音楽だが、MCで大声で笑う仕草は何とも庶民的だ。



今年も実に多様なアーティストをたっぷりと楽しむことができた。未知の音楽に出会う楽しさはやはり何物にも代えがたい。特に LIVE MAGIC ならではの質の高さがあれば尚更である。ピーターは来年も開催すると約束してくれたので、是非とも実現して欲しいと思う。多謝。







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中川五郎 x スーマー @ 逗子ヒグラシ文庫


初めてお邪魔した逗子ヒグラシ文庫はハイランドの逗子口の踏み切り近くにある法性寺の境内にあった。普通の住宅がそのまま会場になっていたので少し驚いたが、住宅地ではないので比較的大きな音でも近隣の心配はなさそうな立地である。



お宅に入るとフローリングの洋室が"ステージ"になっていて、お客さんは手前の和室の畳に座って聴くという、まさにホーム・コンサート仕様である。照明もスポット・ライトが1本あるだけで至ってシンプルだ。
まずはスーマーさんが椅子に座って弾き語る。マイクは一切使用しない完全なアンプラグドというのが何とも贅沢だ。板の間が奏功しているのか、音が程よく響く。全体的に"寂しい"曲が多くセレクトされた印象だったが、スーマーさんの歌声がじんわりと染みてきた。ラスト曲のカヴァー・メドレーは自然な繋がりが秀逸だった。

01. 古いフレイトレイン
02. にぎわい
03. さびしい時には
04. 浅き夢見し
05. 酒が飲みたい夜は
06. ちょいと寂しい夜のうた
07. それはスポットライトではない (It's Not The Spotlight) > Crazy Love



第2部の五郎さんは椅子を退けて歌う。そう言えば五郎さんの座ったパフォーマンスは拝見したことがない。代表作の私的ラヴ・ソングに始まり、金子光春さんや玄侑宗久さんにインスパイアされた曲など、ここ最近良く歌われている曲が続いた。鈴木次郎さんの「熊の言い分」は人間が起こした未曾有の放射能汚染を熊の目を通して訴える聴き応えのある作品だ。

ラスト曲の「時代は変わる」は、今の日本のどう考えてもおかしな動きに対して、五郎さんが再び歌いだした曲で先日国会議事堂前でも歌われていた曲である。MCで五郎さんはSEALDsに強く共感するとし、一部の年配層にある彼らへの難癖について「そんなに文句つけるなら自分でやれば良い」の言葉に大きく頷いた。

01. 25年目のおっぱい
02. 愛情60
03. しきぶとんさん かけぶとんさん まくらさん
04. 言葉
05. 運命 運命 運命
06. 熊の言い分
07. 時代は変わる (The Times They Are a-Changin)



その後、二人の共演では「生活の柄」を聴けたのは嬉しかった。初めて聴く「お手並み拝見」では世相をしっかりと読み込み、五郎さんの激しくリズムをとる足踏みが建付けの良い板の間に響いていた。
秋が深まる中、地元近くの少し雰囲気の変わった会場でのライヴは数多聴いている五郎さんのライヴの中でも印象深いものとなった。

08. 愛情46
09. 生活の柄
10. お手並み拝見



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東京ローカル・ホンク with 春日博文 @ 中央林間 パラダイス本舗
春日"Hachi"博文さんを迎えたホンク3Days(高円寺/中央林間/横須賀)の中日に行ってきた。日頃、弦二くんのMCでは春日さんとの親交について語っていたが、こうして本格的に共演することは初めてだと思う。



ここパラダイス本舗にお邪魔するのは2回目だが、質素な作りのお店で何となく居心地が良い。前半はホンクが単独でいつも通りの安定した演奏を聴かせてくれたが、このお店ならではのコアなホンク・ヘッヅが集まり、「ローカルー!」「ローカル!サイコー!」の掛け声に弦二くんも「そんなのここだけだよ」と笑みがこぼれる。確かに「お手紙」の大合唱は他では聴くことのできないホーム・タウンのような雰囲気に包まれていた。



後半は冒頭から春日さんが参加し、シャッフルで軽く暖気したあと「りんご追分」をブルージーに決めてくれた。見せ場を作るプレイ・スタイルはさすがにロック・ギタリストらしいが、思いのほか多弁でこちらが勝手に抱いていたイメージと大分違う。リー・ドーシーやアルバート・キング、更には憂歌団のカヴァーなどセレクトも渋く、ボ・ディドリー・リディムの「You Gatta Move」には流石の手馴れ感があった。



アンコールは「世の中金だろ」なるコーラス曲に続いて、春日さんの十八番でもある"日本の有名なロックンロール"「上を向いて歩こう」を軽いレゲエ・アレンジで披露。そして、このお店ならではのスペシャル・セッションとしてお店のマスター藤田洋介さんを迎えて、お約束の夕焼け楽団を聴くことができた。思えば、当時夕焼け楽団とOZの共演など考えられなかったと思うが、名曲「星くず」がアットホームなお店に気持ちよく響いていた。

(1st set)
01. サンダル鳴らしの名人
02. 虫電車
03. 四月病
04. お手紙
05. 昼休み
06. 夏みかん
07. 夜明け前
08. 身も蓋もない
09. おいでおいで

(2nd set)
00. E Blues
01. りんご追分
02. Get Out Of My Life Woman
03. 白馬ブルース
04. 悪い星の下に (Born Under A Bad Sign)
05. Blues (メンバー紹介)
06. 泣きたい気持ち (I Can't Keep From Cryin' Sometimes)
07. You Gatta Move
08. たまらない夜
09. おそうじオバチャン
10. E Blues

E1. 世の中金だろ
E2. 上を向いて歩こう
E3. 星くず
E4. バイバイ・ベイビー

E5. いつも笑顔 (Nobody Knows When You're Down And Out)
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朝霧JAM 2015 (2日目)
■Flo Morrissey
最新デビュー作を聴いて、今回のライヴを楽しみにしていた英国の新進女性SSW。1994年生まれというから、その若さに驚くが、愛らしいルックスにカーレン・ダルトンを思わせる天性の美しい歌声が魅力的だ。派手な曲ではないが、英国的な素朴な味わいがある。オリジナル以外では「恋は水色」のフランス語カヴァーが興味深かった。生憎の雨の中だったが、「ロンドンみたいね」と言う彼女の歌の雰囲気には合っていたのかもしれない。



■T字路s
盟友おすすめの和製ブルースを歌う男女2人組。うつみようこに通じる迫力のある伊東妙子のヴォーカルに圧倒される。浅川マキ「少年」やカンザスシティバンド「新しい町」をカヴァーするところはボクらにも馴染み深い。古いジャズ・ナムバー「Baby, Won't You Come Back Home」や、彼女曰く"ジャパニーズ・ブルーズ"の「襟裳岬」を熱唱。結局、彼女の歌は酒と相性が良さそうだが、午前中から酔っ払った観客が泥だらけになって大騒ぎする場面も。



■サニーデイ・サービス
基本はフォーキーな楽曲なので、あっさりと聴かせる部分が多いが、時折魅せるクレイジー・ホースを彷彿とさせるルーズでワイルドな骨太マナーが気持ちよい。3人の立ち振る舞いは完全に意識しているとみた。曽我部のテレキャスタにギブソンのアンプの組み合わせが独特だ。チェックのネルシャツらしいサウンドを堪能。



■SPECIAL OTHERS
少し早めだが、テント撤収をしながらのBGMとして聴く。相変わらずのアンサンブルは流石だ。ステージ前のファンのうねりを遠望しながら聴くのも悪くない。



■Räfven
ステージ上にはキツネとハートの大きなトレードマークが掲げられ、「ジプシー・パンク」なるサウンドにワクワクする気持ちで臨む。初めて聴く彼らのサウンドは1曲目からスピード感のあるリズムに哀愁のあるジプシー音楽のメロディが特徴だった。ステージ上の彼らは全員スーツ姿でパンク風情ではないが、派手なアクションは確かにパンクである。とにかく観客を乗せるのが上手く、丸い輪を作らせて躍らせたり、座らせて一斉にジャンプさせたりと、これまで類型をみないパフォーマンス。何とも言えないメロディ・ラインは妙に日本人に馴染むが、帰路の運転のため飲酒を控えざるを得なかったのが残念だった。



■cro-magnon
浮遊するような彼らのグルーヴに身を任せると本当に気持ちが良い。夜のステージ・ライティングが美しく、観客の身体の動きが波のように見える。今回はソイルの元晴が参加したことで、サックスとの絡みも魅せ、最後はダチャンボのAOも加わり、代名詞でもある「逆襲のテーマ」で今年の朝霧を締め括った。



実際にライヴを観たのは11アクト。心配された雨は夜のうちだけで、ライヴの時間には概ね雨があがったのは助かった。フード店などはお約束のお店が出店していて安心感はあるものの、やや新鮮味に欠ける部分もあったが、やはり朝霧でしか味わえない雰囲気を味わうことが出来た。フェスでなければ出会えないアーティストにもたくさん接することができて終わってみれば収穫のある2日間だった。





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朝霧JAM 2015 (1日目)


今年の出演者は正直若干微妙なところもあったが、それでも年に一度は朝霧に行きたくなるのは、多くのリピーターがそうであるように、朝霧ならではのアメニティの良さがあるからに他ならない。前日まで快晴続きだったにもかかわらず、開催日2日間だけが天気が崩れる予想であっても、それすらを楽しんでしまおうと思えるのも朝霧の魅力かもしれない。ということで、今年で15回目(参加回数11回目)の朝霧JAMの備忘録を。

■GLIM SPANKY
若手男女二人組のユニット。ステージではドラムとベースのリズム・セクションがサポートとして加わっていたが、ブルーズを基調とした所謂ロック・バンドらしいエッジの効いたロックを聴かせる。松尾レミのハスキーなヴォーカルはパワフルで嫌味がなく、無駄口の少ないMCにも好感が持てた。



■Suchmos
湘南出身の6人組バンド。ソフィスティケイトされたメロウなR&Bが持ち味。ヴォーカル・スタイルに一瞬、E○ile 風なのかと思いきや、"マホメットは誰も救わないのか 首を落として満足ならやれよ" というリリックが飛び出して驚く。「Get Up Stand Up」が歌い込まれるなど、通底するものにはしっかりとしているとみた。



■七尾 旅人
オープニングの「兵士Aくんの歌」に固唾を飲む。おそらく、今回の朝霧の中で一番歌に集中して聴いた瞬間かもしれない。冒頭で「今日は盛り下げます」と宣言した七尾。全編で空襲や戦場の爆音SEを曲間に挟みこみ、出来立ての新曲やスタンダード・ナムバー「Fly Me To The Moon」のカヴァーなど、全体が組曲のような構成になっていた。戦争が現実味を帯びてきた今だからこそ歌にしておかなければという七尾の強い意志が伝わる。後半は一転、代名詞「Rollin' Rollin' 」で雰囲気を変えファンの期待に応えることに。短い持ち時間だったが、改めて彼の魅力を知ることができる濃密なパフォーマンスだった。



■THE GO! TEAM
ステージのメムバーは人種混成の男女6人組。ポップ、ロック、ヒップホップ・・・ジャンルを飛び越えた聴き易いサウンドが持ち味だが、ヴォーカルとラップの黒人女性、ニンジャがとにかく盛り上げ上手。リズムが強調された迫力のある音創りの一方で、リコーダーを使ったチープなポップや素人アイドル然とした東洋系女性ヴォーカルがフィーチャーされたり、メムバーの多様性そのままにカラフルなサウンドだった。



■!!!
今年の朝霧の来日組の中では一番人気と思われる!!! (Chk Chk Chk) 。10年ほど前、評判になっていたアルバムは結局聴かずじまいだったが、今回の来日を機に纏め聴きしたところ、一聴して、トーキング・ヘッヅの一時期に似ているという印象を持った。ライヴではヴォーカルのニック・オファーのヴォーカルやクネクネ踊りにその近似を感じたが、彼らの持ち味でもある単調なリズムにはやや刺激が足りなかった面も。



---> 朝霧JAM(2日目)に続く




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Wada Manbo High Life Special X Reggaelation Independance @ 元住吉 Powers 2


シルバー・ウィーク最終日、パワーズ2 で、なかなか魅力的なツーマン・ライヴがあった。ここはゆったりとしたスペースで音楽を聴くことができるのでお気に入りのライヴ・ハウスだが、この日もほど良い人の入りでリラックスして楽しむことができた。開演まではDJのセレクトするご機嫌なアフリカン・ミュージックがプレイされていた。ノイズ混じりのアナログ盤の音がとにかく極太で気持ちが良い。正直、アフリカ音楽に精通しているわけではないが、様々なタイプの音盤に接することができて大きな刺激となった。



前半は Wada Manbo High Life Special。 カセット・コンロスのワダマコトの数あるプロジェクトのひとつのようだが、ライヴはまだ数回行ったのみだと言う。バンド名からするとハイ・ライフを専門で演奏すると思われるが、多様なアフリカ音楽のエッセンスを上手く料理してグルーヴ感のある纏まりのあるサウンドを聴かせてくれた。クラリネットとサックスのホーンの音色などバンド・メムバーの手腕は流石の感がある。



後半は Reggaelation Independance。オープニングの「Outa Space」のスペーシーで深遠なダブ・サウンドにアフロ・ファンクが絡まると身体がじわじわと熱くなってくる。先日9月4日に逝去したリーコウ・ロドリーゲズに捧げるように本編で「Man From Wareika」が、アンコールで 「Africa」が披露されたが、やはりレゲエ/ダブのグルーヴ感は一筋縄ではいかない深みを感じることができた。

彼らを初めて体験したのは2013年の朝霧だったが、大所帯の圧倒的なサウンドが今でも記憶に残っている。同じホーンでも前者と比較してこちらはトロンボーンを中心にトランペットとサックスなので、音の厚みにワイルドな印象をもたらす。客席最前列にランキンさんの姿を見かけたが、件の「Africa」ではステージに上がりトースティングのサプライズもあった。メムバーの大御所に対するリスペクトの眼差しが微笑ましい。





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野毛 ジャズ de 盆踊り 2015 @ 野毛本通り


ジャズと盆踊り。なんともミラクルな野毛ならではの企画だが、前日に友人から教えてもらうまで、こんなイヴェントがあるなんて知らなかった。野毛界隈では吉田町も含めて通りを解放したイヴェントが多いが、この日も路上にはズラリとテープルが並べられてたくさんの飲食店が出店していた。まずはビールを買い求めて喉を潤す。



野毛本通りには特設ステージが設けられ、この日の目玉は梅津和時カルテットだ。メムバーは、梅津和時(as,cl)清水一登(pf)坂出雅海(b)仙波清彦(Dr,perc)。ジャズの枠に留まらないグルーヴィな演奏が堪らない。日本ならではの独自のイメージが強い「Taboo」が野毛の街に響き渡るや、あちらこちらで喝采が上がり、一瞬にして街全体に猥雑な空気に包まれるから面白い。



盆踊り曲の課題曲は「In The Mood」と「Take The A Train」。誰もが知っているジャズの名曲だが盆踊りと驚くほど相性が良い。ドドンパ風アレンジの「A列車」など決してイロモノではないグルーヴ感を醸していた。櫓ならぬステージの周りで踊るダンサーもお見事。来るものを拒まずという自由な街の雰囲気がとにかく心地良かった。






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